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2023

【2023引退ブログ 向井裕建】託していくCRIMSONの精神

CRIMSONブログをご覧の皆様こんにちは。4年元RB#31の向井裕建です。不甲斐ない結果とはなってしまいましたが今年度のCRIMSONに熱い応援を下さりましたことありがとうございました。つまらない文ですがお付き合いいただけると幸いです。私の代は入学とコロナウイルスの蔓延が重なり、新歓活動も一切ない中での大学生活を余儀なくされました。オンライン授業で友人もできず毎日を無為に過ごしている中でご縁があって夏の終わりにCRIMSONを知ったのがはじまりでした。そこから練習の見学を経てその雰囲気に惚れ込み、勢いのまま本来入る気すらなかった体育会系のさらにアメフト部に入部することになってしまったのでした。今から考えれば新入部員が少ない中で現れたカモを絶対に入れてやるという意志に負けたのかもしれませんが。
そこからはまた大変でした。練習はオンラインでの実施になり、ウェイトトレーニングは未知の領域で、アメフトの勉強も並行して行い、さらには体重まで増やさなければならない。出遅れた分追いつくためにはどれも必要なことでしたがだからと言ってモチベーションが保てるかといえばそういうわけでもないのが自分という人間でした。とはいえ正規練に入れるようになったら楽しくて頑張ろうって思ってしまうあたり現金なものです。
そこからはパートが楽しかったり、スペシャルチームが難しくて嫌いになったり、アサインミスやファンブルをしてメージが怖くなったり、コンディショニングのメニューで一喜一憂したりと今では思い出せないほど様々な思いを感じたりしてきました。そしてこれがずっと続く気すらしていました。
ですが時間は経つものです。ひとつずつ学年は上がっていき、先輩方は下の世代に思いを託して引退していきます。そして4年になった私ですが正直当時は気持ちが追いついていませんでした。少し前までいたはずの先輩がいなくなり自分が最高学年になっているという状況に困惑していました。
それでもわけもわからないまま前に前に進もうとしていましたがここで私は体調を崩してしまいました。熱、頭痛、めまい、吐き気、腹痛、そのすべてに苦しめられ少し走るだけでも吐いてしまうような日もありました。原因を確かめるために血液検査など様々なことをしましたが原因はわからず終い。保険会社から本当に行ってるか確認の連絡が来てしまうほどには病院に行き続ける日々でした。そのような生活の中で焦燥感ばかりが募っていきひどいときは半分鬱のような状況になっていた気がします。なんだか理由もなく涙が止まらなくなったり、歩き方を忘れてしまったように足を動かしたくても動かせない日もありました。今考えるとそこからよく戻ってこれたものです。
そして始まった秋シーズンですが思い通りに行かず苦しいものでした。怪我人も出て後輩たちが頑張っている中で自分が何もできないことをあれほど恨んだ日はありません。このころには練習に行ける日もぼちぼちありましたがそれでも体調が悪化し休む日も多くありました。このまま迷惑をかけ続けるならやめた方がいいんじゃないかと何度も考えました。しかしそれでもやめないことを選びました。CRIMSONにいることにこだわりました。結局自分は同期が、後輩が、CRIMSONが好きで大した力になれなくても同じ場所で戦いたいというエゴを通し切りました。
そして迎えた最終戦の学習院戦にて、私は自分にはあまりにも勿体ないほどの贈り物をもらいました。みんなの執念のプレーでこんな私を最後にコートに立たせてくれました。今でもあの瞬間を思い出すと涙がこみ上げてきます。

私には誰にも言っていない目標がありました。それは最後に泣くことです。
1年の時は他人でした。
2年の時は『先輩の試合』でした。
3年の時は不甲斐ない自分が泣くことを自分で許せませんでした。
だから、最後の試合で泣くこと、それができて初めて自分がCRIMSONでやってきたんだと自信をもって思える気がしていました。
シナリオは思い描いていたものとすべて違うものでした。ですが、あの瞬間、自分がCRIMSONの一員になれたと思えました。それこそ過去最低の4年としては余りある幸せでありました。私を受け入れてくれた同期、後輩、OBや父兄の方々には感謝をしてもしきれません。

最後に、今年度はCRIMSONとしてはかなり不甲斐ない結果となってしまいました。ですがCRIMSONはまだ終わっていません。むしろ、これから私の愛する後輩達が新しいCRIMSONで新しい伝説と歴史を作ってくれると私は信じています。
私は先輩方が今までしてくださったように後輩に思いを託していきます。そうして受け継がれていくCRIMSONの精神の行く末をどうか見守ってくだされば幸いです。
来年以降のCRIMSONにも変わらず、今年以上に熱い応援のほどよろしくお願いいたします。それが私の願いです。

以上で私向井裕建の引退ブログを締めさせていただきます。ありがとうございました。


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