
CRIMSONブログをご覧の皆様、こんにちは。元LB#49の大貫敬弘です。
今年度も多大なるご支援とご声援を賜り、ありがとうございました。2025年もOBOGやファン、そして父母の方々の支えがあって、CRIMSONは無事に悲願のBIG8昇格を果たすことができました。
4年間を振り返れば決して順風満帆ではなく、辛く苦しい時間が大半であったように思います。下級生の頃はアメフトに生活の大半を捧げる覚悟ができておらず、怪我も多く挫折ばかりで部活を辞めてやろうと本気で何度も思いました。
そんな私が引退を迎えることができたのは支え続けてくれた同期や先輩のおかげです。引退動画で話したので、詳細はそちらに譲りますが改めて感謝申し上げます。
2025CRIMSONが始動し、同期と話し合いを重ねる中で、気持ちを改め覚悟をもってアメフトに懸けようと誓いました。
その矢先、膝の大怪我を負い、以降LBとしての復帰は叶いませんでした。松葉杖をついて外からチームを眺める時間が続きました。サイドラインから眺める試合には感情移入できず、LBの後輩の活躍やチームの勝利も素直に喜べず自己嫌悪に陥りました。
自分自身を何度も見つめなおしました。思えば、私がCRIMSONに入部したのは自身の弱さと向き合うためです。中学3年、野球部でレギュラーを逃して以降、自分に言い訳をし、辛いことから目を背ける逃げ癖がついていたように思います。
「またこれか」と思いました。
プレーできない可哀想な4年生を演じ、自分に言い訳をしている瞬間は少しだけラクでした。同時に悔しくてたまりませんでした。「このまま悲劇の主人公を演じて終わってよいのか」と自問自答しました。
次第に「プレーできなくても勝利に貢献し、チームに恩返しをしたい」と強く思うようになりました。
それからやると決めたことが2点あります。
1点目はどんな形であってももう一度フィールドに立ってプレーすること。
2点目は誰よりも声を出すことです。
夏にLBとしての復帰を断念してからはFGスナッパーに挑戦しました。
8月から、計8000球ほど練習したと思います。あーでもない、こうでもないと試行錯誤しながら少しずつ成長したり、うまくいかなかったりを繰り返すなかでアメフトをプレーする喜びを思い出すことができました。4年でFGユニットを組もうと言い続けてくれた優や琉夏のおかげで1枚目を目指し続けることができましたし、ビフォーアフターで毎日「ぬきさんやりましょう」と声をかけてくれた西口には本当に感謝しています。
また、外から見るようになったことでチームの課題に気が付くようになりました。フィニッシュの甘さはその一つの例です。
CRIMSONがBIG8に昇格するためには最後までやりきる姿勢や、それを要求する姿勢が不可欠だと考え、自分が先頭に立って誰よりも声を出し、やりきる文化を確立しようと決意しました。嫌われ役を買ってでも厳しく指摘する役が必要だと思い、それを自分が担おうと声を出してきたつもりです。下級生は試合にでない4年にガミガミ言われ鬱陶しく思ったことでしょう。
CRIMSONはどこまで行っても学生主体な分、仲良しこよしだけではなく互いに高いスタンダードを求め合うことが必要であり、そうした空気を作るのは4年生です。野口一人に任せるのではなく、4年生が中心となってチームを引っ張ろうと話し合いました。自分も覚悟を示そうと頭を丸めました。周囲は私のキャラクターの変容ぶりに驚いたことでしょう。私自身も驚いています。ただ、自分がこの役を演じることに意味があると自分に言い聞かせて取り組んできました。CRIMSONの強みは「自分達の意思でアメフトをしている」という点にあると思います。おそらくアメフトをするために一橋に入った人間はいません。だからこそ、当たり前を誰よりも徹底してやることや、それを互いに求め合うという空気感を自分達で作り出していくことが重要なはずです。そういう思いを周りに伝え行動に移す姿勢にはきっと意味があるはずです。取り組みとしてはちっぽけなものだったかもしれませんが、そうした文化の土壌を築こうと本気で向き合いました。
試合に出ることができない悔しさは最後まで消えませんでしたが、専修戦の勝利で初めてその悔しさを喜びが上回りました。悲願のBIG8昇格を達成し、最後のハドルで野口が私の名前を挙げてくれた時には全て報われた気がしました。このチームにはいろんな人間がいて、全員が試合に出れるわけではないし怪我で長期離脱している人間も必ずいます。そこまで含めて全員で戦うのがチームでやる意義です。怪我してる奴は出れない分、出てる奴に求めるのが義務です。アメフトが上手いだけではダメだし、下手くそでもチームのためにできることは必ずあります。全員で視線を揃えて同じ方向を向くことはとても難しいですが、強いチームは必ずここが徹底されています。
長々偉そうなことを書きましたが、後輩たちは非常に頼もしいです。今年のチームは3年が引っ張ってくれました。彼らのBIG8での戦いに今からワクワクします。私も一人のOBとしてできる支援はしていきます。この4年間、否が応でも苦しいことと向き合い続けなければなりませんでした。人間苦しい時にこそ、その真価が問われると思います。
あの怪我のとき、賭けてきたものが崩れさり目の前が真っ暗になりました。人生でこれよりきついことはきっとないと信じたいものです。それでも悲劇の主人公を演じることなく前を向いてできることを探し取り組んできました。CRIMSONに入り、本気で取り組む仲間に恵まれたおかげで精神的に成長することができましたし、自信を持てなかった自分を変えることができました。この4年間はこの先の人生でも大きな糧になると思います。
支えてくださった遠藤監督、コーチの方々、仲間、家族に心からの感謝を込めて――ここに私の4年間を記します。ありがとうございました。

